借りるときにありがたい

賃貸のアパートやマンションにも色々な種類がありますが、中でも今はフリーレント物件が増えてきています。 フリーレントというのは、部屋を契約した場合の最初の何か月かは賃料が無料になりますよ、という制度のことです。 こういった物件は、もともと店舗や事務所だったところで、事業物件の空室が増えたためその対策として利用されていたというのがはじまりとなっています。 借りる側としては最初の数か月だけでも家賃が無料になるのは嬉しい事ですが、どうして値下げではなくフリーレントにするのかご存知でしょうか。 それは、貸主としてはいくら入居者がこなくても家賃を簡単には下げたくないのです。 確かに家賃を下げれば入居者は比較的簡単に決まるかもしれませんが、同じ建物内で他にも住んでいる人がいる場合は、その1部屋だけの家賃を下げるというのは不公平になり、トラブルの原因にもなりやすいからです。 何か月も空室のまま放っておくよりも、何か月かを無料にする代わりに契約してもらった方が、貸主にとっては長期的に見るとメリットになるのです。 また、フリーレント終了後、月額の総賃料は見た目は高くなります。 物件を転売するときには、その時の物件の賃料が売値に影響してくるので、賃料を下げるよりはフリーレントの方がメリットになるのです。 借りる側としては、家計的にも賃料を安くしてもらうよりかは引っ越し直後の家賃を数か月丸々無料にしてもらった方が助かるケースが多いでしょう。 このようにフリーレントには貸主、借主の両方にメリットがあるのです。 ただ、人気の高い物件はフリーレントにはなりにくく、入居者が決まりにくい物件や損築で総戸数が多い物件がフリーレントになります。 「礼金0」という物件も増えてきているのですが、それだけではなかなか入居者を獲得しにくいケースもありますし、敷金は退去時のことを考えると0円にはしたくないというのが貸主側の本音になります。 そういった場合に有効になるのがフリーレントになります。